勝てば降格圏を抜け出す可能性のある名古屋。
負ければ降格決定の可能性のある福岡。
勢いの差がはっきりと表れたゲームとなった。
キックオフ直後のロングボールの処理を誤り、あわや失点というシーンはあったものの、ウェリントンめがけてロングボールを多用する福岡の攻撃を闘莉王がことごとく跳ね返す。
2人の競り合いはこの試合の大きな見所だった。
前節の仙台戦以上に今日はハ・デソンの先制点が効いた。
残留するには勝つしかない福岡はリスクを犯して攻め込まなければならず、そうなると活きてくるのがこの人、永井謙佑。
プロ入り初のハットトリックを達成。
2点目のミドルはとりわけ素晴らしかった。
チェックに行ったものの止めることのできなかったダニルソンが崩れ落ちる姿は見ていて辛かったが、
コンディションを上げて最後までリーグ戦を戦い抜いてほしい。
2007年以来の5-0ということで攻撃面ばかりクローズアップされがちだが、中盤の選手がしっかり守備面でも貢献していたことは忘れてはいけない。
残留争いのライバルに大敗してもなお僅かな望みにかけて声援を送り続けた福岡サポーターの姿には胸を打たれるものがあった。(結果的にこの1時間後に新潟が勝利したためJ2降格が決定してしまった)
とはいえまだ他クラブの心配をしている余裕はない。今日の勝利でおよそ3ヶ月ぶりに残留圏内に復帰したが勝ち点差はたったの1。次の試合までの20日以上空くことは勢いに勝る名古屋にとってはプラスに働かないかもしれない。
選手たちはしっかりリフレッシュした上で、勢いを自力に変えて豊田スタジアムを沸かせてほしい。