「前節の敗戦で2ndシーズン優勝の可能性がなくなった」「レアンドロとニウトンが出場停止」「ペドロ・ジュニオールも病み上がりで万全ではない」そんなマイナス要素など一切関係なかった。一切付け込むことができなかった。それくらい完敗だった。しかも松下佳貴、中坂勇哉、増山朝陽の3人にJリーグ初ゴールを許すという大サービスぶり。帰宅の途につく神戸サポーターの顔には一様に笑顔があふれていた。
むしろ先に決定機を作ったのは名古屋だった。しかしことごとく決めることができなかった。
唯一の光は長い長いリハビリから一年半ぶりにピッチに帰ってきた青木亮太。復帰の喜びと、敗戦の悔しさと、目の前で年下の2人がゴールを決めた焦りと、色々な思いを名古屋に持ち帰ったと思う。今日は違いを見せることができなかったが、サポーターからの大きな期待を背負っている選手だけに次節もその姿を見せてほしい。
「2勝を狙うが、勝ち点4でもいいかもしれない」神戸戦の前、ボスコはこう言っていた。しかし今、その目論見はどちらも崩れた。『最終節で甲府か新潟のどちらかが敗れれば名古屋は勝ち点1でも残留できる』という声もあるようだが、もう机上の計算をしている場合ではない。
サッカー人生を大きく左右する11/3はもうすぐそこまで来ているのだ。