猛犬の檻に閉じ込められた。
28,697人が集まり、名古屋ホームの大声援で千葉を圧倒し、暫定2位浮上で夜の長崎にプレッシャーを与えるはずだった。
しかし千葉のハイラインによる狭いゾーンにハメこまれ、ショートパスを繋げない。
ロングボールはことごとく跳ね返され、時折裏抜けのパスからチャンスを作り出すものの、普段のプレーとは違うせいか効果的に続けることができない。
頼みのシャビエルも久しぶりの出場による試合勘に加え、主審の判定とも闘ってしまっていた。
そして失点は見慣れた光景。
自陣深くから繋ごうとするが判断を誤る。
高い位置でボールを奪われる。
易々とフリーの選手を作られる。
短い時間で立て続けに失点する。
今年も笑顔なきホーム最終戦となった。
ただ昨年と決定的に違うのは「まだチャンスがある」ということ。
昨年は問答無用でJ1から引きずり下ろされた。今年はプレーオフを勝ち抜けばJ1に返り咲くことができる。
サッカーでよく使われる「切り替える」という言葉はあまり好きではない。この大一番で為す術なく完敗した事実をしっかりと受け止めた上で次の試合に準備してほしい。
ダブルを食らった千葉相手に三度まみえる可能性もある。日本には良い言葉がある。「三度目の正直」辞書の使用例に加えられる結果を掴み取りたい。