勝てば順位がひっくり返る残留争いのライバル神戸を迎えた大一番。イニエスタにポドルスキ、世界的スター2人目当ての観客に、古橋目当ての岐阜サポも加えて実に41,044人が集まった豊田スタジアム。笑顔でスタジアムを後にする事ができたのは神戸だった。
名古屋の守備はいつも通りのゆるゆるプレス。相手がフリーでボールを受けて、前を向いてさあ行くぞ!というところでようやく守備に入る。それでなんとかなる日もあるかもしれないが、世界トップクラスの2人に自由を与えてしまえば失点は火を見るより明らか。
加えて連勝中は特徴的だったDFラインの高さも、スピードのある古橋を警戒したのか上げきれない。つまり攻め手にとってはスペース使いたい放題だった。余裕を持ってボールをキープしたポドルスキからフリーのイニエスタにパスが渡ると、またもやノープレッシャーのままループパス。反応したポドルスキがダイレクトボレーで先制。フリーでプレイさせた上に、このポドルスキーの動きを名古屋が誰も見ていないなんて理解に苦しむ。
前半終了時にブーイングが起こるほど酷い出来たった前半が終わり、後半最初のプレーで玉田のJ1通算99ゴールで追い付くと状況は一変。
DFラインを上げたことによりプレスはゆるいままでもある程度スペースを消すことに成功。和泉の積極的な仕掛けもあって名古屋が押し込むようになった。
ところがカウンターで古橋に2つ3つチャンスを作られると、結局ラインは下がり攻撃も停滞。前半の攻め疲れか後半はほとんど消えていたポドルスキが櫛引を子供扱いして突き放す。
負けたことはもちろん、悪くなる一方の内容がとにかく心配。1試合多いアドバンテージはもはや過密日程という足枷にしかならないのではないか。連勝中良かった事を思い出してもう一度奮起してほしい。
試合前には今月メジャーデビューが決まったKIMIKAと
クアイフのミニライブが。撮影禁止どころか「どんどんSNSにアップしてほしい」とは時代も変わった感。
オーダーユニフォームのSADAデーということで、グランパスくんも遠征時の選手仕様。グランパコさんのヒレにはモーヴィくん。
ついこの間まで岐阜でプレイしていた古橋。イニエスタ・ポドルスキと一緒にプレーしているところをこうして見ると改めて感慨深いものが。
今日はゴールこそなかったものの、グランパスのDFラインを下げさせたことで影のMVPと言える。
さらにそんな世界的チームメイト相手にもガンガン指示をだすところが頼もしい。これからどこまで飛躍していくのか。
おそらく本人達もここまでフリーにさせてもらえるとは思ってなかったのではないだろうか。パス・シュート・ドリブルと楽しそうにプレイしていた。
そしてトラップ技術は流石の一言。トラップ一つで小林のプレスを無力化したシーン、ベンチの選手も見入っていた。
一方輝けなかったのはジョー。この日も明らかに手を使って止められてもファールを取ってもらえないシーンはあった。ただこれは第1節のガンバ戦からそうだが、劣勢になるとファールをもらいに行くクセがあるので、審判の印象があまり良くないように思う。
オマケ
試合開始前、グランパスくんの背ビレカッターをかいくぐる神戸の選手たち